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平成27年第2回向日市議会定例会 所信表明

更新日:2016年9月9日

市長就任後、初めての議会を迎えるにあたり、ご審議いただきます諸議案の説明に先立ち、誠に恐縮ではございますが、議長のお許しを得まして、市政を担当させていただくに当たっての所信の一端を申し述べ、議員の皆様方をはじめ市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

私は、去る4月26日の向日市長選挙におきまして、議員の皆様方はじめ、市民の皆様のご支援とご信託、更には温かいご支援を賜りまして、第5代向日市長に就任させていただきました。
改めて、心より感謝を申し上げます。

今日、市長としてこの壇上に立たせていただきまして、懐かしさを感じながらも、改めて市政を預かる責務の重大さを痛感いたしますとともに、今後4年間、私に賜りました市民の皆様のご期待に応え、ふるさと向日市の発展のために、全身全霊を捧げて邁進する決意でございます。

ご存じのように、私は、地元向日市に生まれ育ち、向日市議会議員を1期4年間、京都府議会議員を2期8年間にわたって務めさせていただきました。この間、特に京都府議会議員として、京都府内の全ての市町村と日本各地の多くの自治体を見た中で、本市の歴史や自然、更に、市民の皆様のまちづくりに対する思いなど、本当に心から誇りに思いますとともに、そのときに培いました経験や見聞を、ふるさと向日市のためにしっかりと活かしてまいりたいと思っております。

本市は面積が7.72平方キロメートルという、西日本一コンパクトな市ではありますが、3世紀後半から、4世紀初め頃の古墳群や、奈良時代初期に創建された国の重要文化財である向日神社をはじめとした社寺、加えて大極殿跡、朝堂院跡などの史跡長岡宮跡、また戦国時代以降発展してきた、趣ある家屋が残る西国街道など、古代から連綿と続く歴史文化資源が豊富に存在しています。また、そういった歴史資産に加え、京都府乙訓総合庁舎、向日町警察署、向日町郵便局、向日町簡易裁判所などがあり、古くから乙訓郡の中心地でありました向日市は、本当に素晴らしい魅力に満ちたまちであります。
今後は、これまで積み重ねてきた経験の全てを活かし、皆様のご協力を賜りながら、わがまちの魅力を先頭に立って発信いたしますとともに、市政の発展に全力を傾注する所存でございます。

それでは、私の市政運営における3つの施策の柱についてご説明させていただきます。

まず、一つ目は「歴史を活かし、活力と魅力あるまちづくり」についてでございます。

先ほど申し上げましたように、向日市には他の自治体に比べ、「歴史」という大きな資産があります。
国の認定を受けた「向日市歴史的風致維持向上計画」いわゆる「歴まち計画」認定を契機として、歴史の事実と魅力を国内外に発信いたしますとともに、本市全体の発展につなげ、全ての市民の皆様に向日市が「ふるさと」であると思っていただけるよう、活力と魅力のあるまちづくりを進めてまいります。

地方版総合戦略、(仮称)「向日市ふるさと創生計画」を策定し、まち・ひと・しごとを創生いたしますとともに、時代や環境の変化に速やかに対応しながら、既存計画の見直しを行ってまいります。また、京都府と連携し、幹線道路を整備いたしますとともに、生活道路であります市道の整備、バリアフリー歩道の整備、更には通学路の交通安全対策にも取り組んでまいります。加えて、中心市街地の商業の活性化を図りますとともに、駅周辺の整備も進めてまいります。

次に二つ目は、「人と暮らしに明るくやさしいまちづくり」についてであります。

少子高齢化時代を迎え、人口減少がわが国の喫緊の課題となっている現在、自治体の税収は落ち込み、産業誘致を図るのがより一層難しくなってきているのが現状であります。まちの賑わいと活力を創出するためには、価値ある地域資源を広く発信し、「訪れたい」「訪れてよかった」と感じていただけるまちへ、そして「いつかは住みたい」と思っていただけるまちを目指し、実現していかなければなりません。

そのためにも、子育て支援として、中学校卒業までに拡大する医療支援や、保育所の待機児童0を目指す取り組み、教育環境整備として、小中学校のトイレ改修や中学校給食実現に向けた取り組み、更には子どもたちの居場所づくり事業を推進したいと考えております。
また、各種検診の充実や京都式地域包括ケアシステムの推進など、健康づくりや福祉・医療の充実に取り組みますとともに、コミバスの導入や防災拠点の整備など、老若男女を問わず、誰もが安心して健やかに暮らすことのできる地域づくりを進めてまいります。

最後に三つ目は、「信頼と協働で市民の声が届くまちづくり」についてであります。

まちづくりを進める上で、市民の皆様の信頼と協働は不可欠であります。そのためには、行政情報の適切な公開が求められており、市長と対話ができる仕組みづくり、市民参画の機会や場の創設など、市民の皆様が情報を収集でき、かつ、声が届くようなまちづくりを進めてまいります。
市民の皆様に積極的に情報を開示し、市民モニター制度や市民アンケート調査を通じ、徹底した対話を行うことで、市民の皆様の「向日市を良くしたい」という思いが行動につながるまちを築いてまいりたいと存じます。

また、多様性を認め合う社会を実現するために、積極的に人権・平和・男女共同参画の取組を推進いたしますとともに、本市が将来にわたって安定・自立した財政運営ができるように、効率的で健全な行財政運営を推進してまいります。

以上、私が掲げました各種の公約につきましては、今後速やかに、スピード感を持って順次実行してまいります。向日市政の推進に当たりましては、地方自治の大きな柱であります、市議会の皆様のご意見を十分に踏まえ、行政の執行に当たってまいる所存でございますので、議員各位におかれましては、今後とも御指導、御支援を賜りますよう、心からお願いを申し上げます。
以上、簡単で意を尽くせませんが、所信の一端を申し述べましてご挨拶とさせていただきます。

 

それでは、市民の皆様に公約いたしました、私の3つの施策の柱、「歴史を活かし、活力と魅力あるまちづくり」、「人と暮らしに明るくやさしいまちづくり」、「信頼と協働で市民の声が届くまちづくり」の主な施策につきまして、ご説明申し上げます。
まず、一つ目は「歴史を活かし、活力と魅力あるまちづくり」であります。
本年2月に、国から「向日市歴史的風致維持向上計画」の認定を受けたことを契機として、本市の歴史の事実と魅力を国内外に発信し、歴史を活かしたまちづくりを進めるため、「歴史あふれるまちづくり推進事業」として、4億4,450万円を計上いたしました。

この事業につきましては、「本市の歴史文化を全国に情報発信する認知度アップPR」、「市民体育館、文化資料館などの交流拠点整備」、「歴史文化資源をつなぐルート整備」の3つの柱で事業展開を図ってまいります。

まず、認知度アップを図るため、「歴史あふれるまち戦略的発信事業」として、4,425万円を計上し、公共交通を活用した広報、SNSの導入、本市のホームページに歴史・観光資源専用ページを開設するなど、戦略的に発信してまいります。

また、長岡京跡PRロゴマークを作成し、ポスターやチラシなどあらゆる機会に活用するほか、親子向けの古墳をテーマにした体験学習、史跡巡りなどを実施いたします。

また、大極殿衣装行列と西岡衆(にしのおかしゆう)武者行列を実施するとともに、文化資料館において、長岡京跡や西国街道などの、市民の皆様に身近なテーマを取り上げた企画展を実施する経費を計上いたしました。

次に、交流拠点整備でありますが、市内外から訪問される利用者等、新たな層へ広く本市の歴史をPRするため、市民体育館、市民ふれあい広場と文化資料館を整備する経費として、3億2,350万円を計上いたしました。

市民体育館には、「歴史文化展示スペース」の新設や季節を問わず安全・快適にご利用いただくための空調整備を実施するとともに、一体的な活用を図るため、隣接する市民ふれあい広場に、多機能トイレや休憩施設を、文化資料館では空調整備を実施いたします。

次に、歴史・文化資源をつなぎ、誘導していくルート整備等として、7,200万円を計上いたしました。

ルート整備をすることで、新たな地域の活性化や観光振興を図ります。

歴史的まちなみが残る、西国街道の石畳風道路舗装化、阪急西向日駅から長岡京跡へ続く道路の美装化や西向日周辺の「桜の径」の整備等を実施いたします。

まちの玄関にふさわしい都市機能の充実を図り、駅利用者の安全性と利便性向上を図るため、長岡京跡に一番近い西向日駅周辺の整備を進めるための調査を実施いたします。

また、市民の皆様や来訪者に西国街道等を歴史的な街道等として認識していただくために、歴史的な築榊講及び物集女常夜燈を適切な場所に整備します。

さらに、本市が誇るべき歴史・文化資源を活かした観光誘客を図るため、観光振興プランの策定に着手します。

このほか、歴史的風致維持を図るため、寺戸地区から物集女地区に係る放置竹林対策、商工会が新たに実施する地域商業活性化の取組に対する支援や昨年に引き続いて実施する、向日市・京都市協働イベント負担金等を計上いたしております。
次に、二つ目の「人と暮らしに明るくやさしいまちづくり」であります。
少子化対策・子育て支援の推進として、「京都子育て支援医療費助成拡大事業」として、2,700万円を計上いたしました。本年9月から助成対象を中学生まで拡大し、合わせて、小学校卒業までの通院医療費を1か月1医療機関200円と支援を拡大いたします。

また、待機児童ゼロを継続するため、本市初となる、19人以下の小規模保育事業の開設支援として、4,154万円を計上いたしました。

高齢者対策では、「認知症総合支援プロジェクト事業」として、認知症の早期発見、早期対応するための「もの忘れ検診事業」を乙訓医師会と協力して実施いたします。

また、認知症を発症した場合に役立てられるよう、「認知症ケアパス」いわゆるガイドブックの作成及び認知症対応型カフェの充実・拡大に取り組んでまいります。

また、障がい者対策として、難聴児の補装具支援やひとり親の就業支援を図るため、民間事業者が実施する対象講座の受講費用の一部を支援するための経費を計上いたしました。

次に、教育環境整備として、成長期にある中学生に安心・安全な昼食を提供するために、中学校給食検討事業に係る経費や学校防災機能強化事業として、小中学校の体育館の非構造部材の耐震工事として1億3,900万円を計上いたしました。

また、小学校における外国語活動の一層の充実を図るため、外国語指導助手を招致するための経費を計上いたしました。

次に、交通弱者対策として、日常生活の交通手段の確保のため、大学と連携して公共交通の調査を実施する、「生活交通ネットワーク改善推進事業」の経費を計上いたしました。

次に、市民の皆様の安心・安全を守るため、「防災体制づくり推進事業」として、1,800万円を計上いたしました。浸水想定箇所を示したハザードマップの作成や避難所看板を誰もが分かりやすい世界共通のマークに統一いたします。

また、桂川洛西口新市街地で防災協定を踏まえた、地域防災力向上のための合同防災訓練の実施や大規模自然災害により住宅等に被害を受けた市民が生活再建できるよう、被災住宅の再建費用の補助を実施します。

さらに、市民体育館をより安全快適にご利用いただけるために、多目的トイレの設置や洋式化を図るとともに、体育室の床のリニューアル、照明のLED化等の整備費として、6,380万円を計上しております。
最後に三つ目として、「信頼と協働で市民の声が届くまちづくり」であります。
人権、男女共同参画の施策をより一層発展させるため、その基本指針となる計画をそれぞれ策定・改訂する経費を計上いたしました。

また、「公共施設等総合管理計画策定事業」として、2,000万円を計上いたしました。
公共施設等の老朽化、人口減少・少子高齢化に対応するため、持続可能なまちづくりを進めるための基本方針を2年間で策定いたします。

続いて、これらの事業の財源となります主な歳入についてでありますが、国庫支出金では、歴史あふれるまちづくり推進事業に社会資本整備総合交付金として、1億6,650万円など、総額4億477万円を、府支出金では、保育所運営費府負担金1,045万円をはじめ、総額5,696万円を受け入れることとしております。

次に、繰入金では、財政調整基金から3億561万円、公園整備基金から1,720万円を繰り入れました。

次に、市債では、土木債1億5,870万円、教育債1億6,260万円、総務債1億6,830万円及び臨時財政対策債8,000万円など、合わせて5億7,330万円を計上しております。

なお、今回の補正予算後の財政調整基金残高は、18億4,972万円となる見込みであります。

このように編成いたしました、平成27年度補正予算案は13億5,956万円となり、補正後の一般会計予算額は、173億4,956万円となったところであります。

以上が、平成27年度補正予算についての主な施策の概要説明でございます。

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