令和4年度企画展2「寿岳文章と向日庵本の世界」
英文学者の寿岳文章(1900-1992)は、1933(昭和8)年6月に現在の京都府向日市・西向日住宅地に居宅“向日庵(こうじつあん)”を新築して移り住み、妻しづ(筆名、本名静子)と2人で、私家版の制作に本格的に取り組みました。そして、今日に至るまで良心的で美しい出版物として高く評価されている向日庵私版、いわゆる“向日庵本”の数々を世に送り出しました。
この展示では、和紙研究者としても知られる寿岳文章が、書物研究の実践的活動として取り組んだ“向日庵本”に焦点をあて、本づくりに関する資料とともに紹介します。文章・しづ夫妻が、向日庵での日々の生活を大切にしながら、いかにして書物の制作と向き合い、理想の実現に向けて仕事に打ち込んだかを、当時の資料をもとに紹介することで、向日庵本の持つ魅力の新しいページを開くことになればと思います。
会期:令和5年2月23日(木曜日・祝日)~3月26日(日曜日)
開館時間:午前10時~午後6時(入館は午後5時30分まで)
会期中の休館日:毎週月曜日、3月1日(水曜日)、特別警報・暴風警報発表時