更新日:2024年8月28日
日本列島に台風が迫っていた9月18日、家の裏庭から「ニャーニャー」と鳴き声が。
しばらく経っても鳴き続けているので「子猫がどこかに迷い込んで動けなくなってしまったのかなぁ」と思い、縁の下や倉庫の下、家の裏の水路の中も探しましたが見つかりません。
探している間はこちらの気配を感じているのか、全く鳴かないのですが、家に戻るとまた「ニャーニャー」と聞こえてきます。
探しても探しても見つからないので「多分隣家の庭にいるんだろう」と思い、その日は諦めて寝てしまったのですが、真夜中にまた「ニャーニャー」と鳴きはじめます。
眠い目をこすりながら再捜索しましたが、やっぱり見つかりません。
次の日、朝から鳴き声が聞こえなかったので「もうどこかに行ってしまったのかな?」と思い外出しましたが、帰って来るとまた「ニャーニャー」と鳴いています。
心配になって調べると、子猫は12時間以上餌と水がないと危ないとのこと。
この子猫は既に24時間以上鳴いているのでとても心配になり、もう一度探すことにしました。
探すこと1時間、全く見つからなくて諦めかけていましたが、最後に「まさかここには居ないだろうけど念のため」と思って、直径10センチのほどの塩化ビニール管を持ち上げると、何と!中から子猫が飛び出し一目散に逃げていきました。
塩化ビニール管の中に落ちてしまって、長い時間餌も水も口にしてなかったはずなので「このまま逃がすと死んでしまうんじゃないか?」と思い、水と餌をあげるために必死で追いかけました。
ところが、丸一日以上も飲まず食わずだったとは思えないほどすばしこくて、まったく相手にされません。
そっと置いた餌や水は少しは口にしているようでしたが、半日以上、狭い場所に隠れては逃げるを繰り返すので、追いかけるのに疲れ果てて諦めかけていた夜、家の玄関にちょこんとすわっている子猫を発見しました。
なんだか『逃げるのも疲れたので、この際、飼われてやるか』と子猫の声が聞こえた気がしましたので(笑)、これも何かの縁だと思い飼うことにしました。
それからが大変!今まで猫を飼ったことがなかったので、ウェブで検索しながら色んなものを揃え、獣医さんにも診てもらいました。獣医さん曰く「生後1ヶ月くらいですが元気ですよ」とのことで、ひと安心。
ただ、もしかすると飼い主さんが探しているんじゃないかと心配して、近所の方に聞いたり、ウェブで検索したりしましたが大丈夫なようでした。
台風の日にやってきた子猫の名前は「ふうた」。
野良猫だったせいか、なかなか懐いてはくれなくて、すぐに逃げ隠れしていましたが、今では警戒心も薄れ、自ら近づいてくるようになりました。
「ふうた」は今では我が家のアイドルで、日々成長する彼と一緒に、飼い主も成長しています。
ところで、街中でも「ふうた」のような猫を見かけることがありますが、向日市では「人と猫との調和のとれた共生社会の実現」のために、飼い主のいない猫の避妊・去勢手術費等に補助を行っています。望まない繁殖により不幸な命が生み出されないよう市民の皆様のご協力をお願い致します。
向日市長 安田 守