更新日:2018年11月9日
中学校における部活動は、学習指導要領において「生徒の自主的、自発的な参加により、スポーツや文化及び科学等に親しませ、学習意欲の向上や責任感、連帯感の涵養等に資するもの」と位置づけられています。また、「学校教育の一環として、教育課程との関連が図られる」とともに「地域や学校の実態に応じ、地域の人々の協力や各種団体との連携などの運営上の工夫を行うようにする」とも示されています。さらに、平成29年3月に告示された新学習指導要領(中学校)では、「持続可能な運営体制が整えられるようにする」ことが新たに追記されています。
部活動は学級や学年の枠を超えて、生徒が組織し、活動を展開することにより、生徒が、仲間や教師(顧問)等と密接に触れ合い、自主性、協調性、責任感、連帯感などを育成する場として大変有意義な活動と言えます。また、部活動は生徒のよりよい学校生活を一層促進し、生徒や保護者の学校への信頼や期待をより高めるとともに、学校全体における一体感の醸成にもつながるものとして、我が国の学校教育においては、人間形成の観点からも大きな役割を果たしてきました。
体育系部活動は、体力や技術の向上を図るとともに、競技力の面でスポーツの振興を支えてきており、文化系部活動においても文化の振興に大きく寄与してきたことは言うまでもありません。
しかしながら、中学校の部活動を指導する教員において、部活動指導による長時間勤務が物理的負担の要因となるとともに、競技未経験の教員による顧問配置は、技術指導面での精神的な負担になっています。また生徒においても、適切な休養日が明確に設定されていない状況下での活動は、バランスのとれた生活や成長の面からも身体的・精神的な負担になっていることが指摘されています。
このため、向日市教育委員会では、国の動向を踏まえるとともに、平成30年4月に策定された「京都府部活動指導指針」を基に、練習時間や休養日の設定を明確にするなど、部活動の適切な指導、大会・発表会等の精選、部活動指導員の活用等について、各学校における部活動の適正化を図り、より一層充実・発展することを目的として、部活動指導の基本的な事項や留意点等をまとめた部活動指導方針を策定しました。
各学校における部活動の指導については、本方針に基づき管理職のみならず、全ての教職員の共通理解を図り、家庭や地域等の理解や協力を得ながら、各部の特性・特徴を生かした適切かつ効果的な活動が行われるとともに、部活動を通して生徒一人一人が心身ともに成長し、豊かな人間性が育まれ、将来の充実した人生に繋がっていくよう願っています。
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