更新日:2021年1月25日
宝亀元年(西暦770年)、称徳天皇の死によって壬申の乱以来続いた天武天皇の皇統は途絶え、新たに天皇となったのは天智天皇の孫にあたる光仁天皇でした。
皇后・皇太子には井上内親王、他戸親王母子が迎えられました。
新天皇のもと、順調に進むかと見えた体制も、皇太子が早く天皇に即位するため、皇后とともに「のろい」をかけたことから一変しました。
直ちに二人は幽閉され、その地位を剥奪されました。
その後、新たに皇太子に擁立されたのが、山部親王、後の桓武天皇です。
父は光仁天皇、母は渡来系の氏族を祖とする高野新笠です。母高野新笠が渡来系氏族であったことから当初、山部親王の天皇への即位には多くの反対がありましたが、時の実力者であった藤原百川らの後押しもあって皇太子へと進み、天応元年(西暦781年)、45歳で天皇に即位しました。
桓武天皇系図
桓武天皇像(延暦寺蔵)