更新日:2021年1月25日
長岡京は京都盆地の南西部にあたる丘陵地帯にあり、付近には桂川、宇治川、木津川、淀川などの大河川が流れ、山崎津や淀津といった港も完備し、水陸交通の至便な地でした。
長岡京の建設にあたっては、丘陵を削り、谷や低地を埋め立て、平坦化した敷地に平城京をモデルに設計されたと考えられています。
朱雀大路をメインストリートに置き、その北端には皇居や役所などが納まる長岡宮が設けられました。長岡宮の宮域は、北を一条大路(または北京極大路)、南を二条大路、東西を両一坊大路で囲まれる東西約1キロメートル・南北約1,6キロメートルの地域で、宮内には内裏・朝堂院をはじめ二官八省の建物が建てられました。そして、朱雀大路の東を左京、西を右京とする東西約4,3キロメートル、南北約5,3キロメートルの広大な京が設けられました。
京内は、条坊制と呼ぶ1,800尺(約533メートル)を基準とする方眼で割り付けられ、これを坊(街区)とし、坊の境は東西方向に北京極から九条、南北方向は左京右京ともに一坊から四坊までの大路で区画されました。
各坊はさらに小路によって16分割した町(120メートル四方)に細分され、番号がついていました。長岡京の条坊は、ほぼ正南北(正東西)に方位をそろえ、道路の幅も大路で24メートルあり、当時の都市計画の雄大さがうかがわれます。
長岡京鳥瞰図