更新日:2019年5月29日
~食中毒を予防しましょう~
今の季節では、温度・湿度ともに高くなり、食品の取り扱いによっては食中毒を引き起こしやすいため、注意が必要です。
食中毒予防のためには、食中毒を防ぐ3原則、菌やウイルスを「つけない」「増やさない」「やっつける」を心がけましょう。
【つけない】
調理を始める前に指輪や時計は外し、石けんでしっかり手を洗いましょう。調理中にもこまめに手を洗い、手指に傷がある場合は使い捨て手袋などを使用します。まな板の使用は肉魚用と野菜用に分けましょう。ふきんや包丁、まな板などの調理器具は熱湯や煮沸による消毒が大切です。消毒薬、洗剤等も有効に使いましょう。
【増やさない】
買ってきた食品は常温に放置せず、できるだけ早く調理しましょう。冷蔵庫は10℃(生食用の場合は4℃)以下に、冷凍庫は-15℃以下にして定期的に掃除します。冷凍食品の解凍は冷蔵庫で行いましょう。調理後はできるだけ早く食べることも食中毒予防の重要なポイントです。すぐに食べられない場合は素早く冷まして冷蔵庫で保存しましょう。
【やっつける】
食品の中心まで十分に(めやすは中心部分の温度が75℃で1分間以上)加熱しましょう。温め直しなど、電子レンジを使うときも中心まで均一に加熱を十分にします。
食中毒を引き起こす細菌やウイルスに汚染された食品は、味やにおいでは区別できず食べてよいか悪いかの判断は見た目ではわかりません。食中毒を予防するためにも、なるべく新鮮な食材を使用し、キッチンや調理器具も清潔に保ちましょう。
原因菌・ウィルス |
おもな感染源 |
特徴 |
ノロウィルス |
カキなどの二枚貝、手、調理器具を介して感染する。 |
カキの生食や人の手を介して体内に入る。感染者のふん便や吐物などからの二次感染にも注意する。 |
カンピロバクター |
食肉(特に鶏肉) 鶏・豚・牛の腸内から、解体時に食肉に付着する。肉の加熱不十分によって体内に入る。肉を調理しる調理器具にも注意する。 |
主に動物の腸管内にいる。乾燥に弱く、熱にも弱い。まな板は肉用と野菜用で分け、肉類は中心部までしっかり加熱調理する。
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サルモネラ菌 |
鶏肉・鶏卵など |
ほとんどの動物が保有するが、近年では鶏が保有することで起こる食中毒が増えている。卵の殻にも付着してくるので注意する。 |
腸炎ビブリオ |
海産魚介類 |
海水内で、水温が上がる夏に繁殖し魚介類を介して感染する。魚や魚介類は真水でしっかり洗い、十分加熱する。夏はなるべく生食を避ける。 |
ウェルッシュ菌 |
大量に調理され、保存された食品 |
食品を大量調理した後、温度が下がる時に胞子が発芽を起こすため、給食など集団発生が多い。 |
黄色ブドウ球菌 |
調理者の手 |
人の粘膜、皮膚にいる菌で、傷など化膿した部分に多く、手を介して食品が感染する。傷のある手で調理しない、またはビニール手袋等を使用する。加熱しても毒素は死滅しない。 |
腸管性出血 大腸菌О157 |
牛肉、水、食品(手を介して) |
病原性大腸菌の一種で毒性を持ち、赤痢菌なみの強い感染力と毒素を持つ。少量でも食中毒を起こす。熱に弱く、加熱や消毒剤で死滅する。 |
セレウス菌 |
土にいる(野菜類について台所に入り込む)ごはん、麺類などのでんぷん質の多い食品。肉類のスープ |
熱に強く、加熱してもなかなか死なない。食べ物を温かい状態で放置しない。調理してすぐに食べないときは、冷却して保存する。 |