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向日市では、「向日市市民協働推進条例(案)」について、平成19年10月1日から同月30日まで、市民意見募集を実施しました。
その結果、1名の方から意見が提出されました。
本市では、提出された意見の内容を整理し、これに対する市の考え方について次のとおりまとめました(取りまとめの便宜上、意見は要約しています)。
なお、個々のご意見には直接回答いたしませんので、ご了承ください。
意見の概要 | 向日市の考え方 |
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この条例は、向日市の「まちづくり」を行政と市民が協働することについてルールを示すべき向日市の最高の規範である。市は他の条例の制定、改廃についてはこの条例を尊重し整合性を図らなければならない。 しかし素案を見る限り協働とは何かが欠如しており、行政が市民に示すべき原則が条文化されていない。 |
ご意見のとおり、本条例の制定後は、他の条例の制定、改廃についてはこの条例を尊重し整合性を図らなければなりません。 「協働とは何かが欠如している」とのご意見ですが、市民協働の分野やあり方は広範囲・多様であり、市民等の自由な発想や熱意から生まれて来るものも多いと考えます。また、社会情勢等の変化により協働の考え方も変化し続けると考えます。 このことから、条例中に具体的な協働の姿を示すことは、かえって自由な発想や創意を妨げる恐れがあるとの考えから、本条例はあくまで基本的な理念を示したものとしております。 |
「条例」の第8条に(拠点の設置)とあるが市民協働の根本原則を「まちづくりセンター」の設置に置き「センター」が設置されたら向日市の協働が進展するかのようである。 むしろ「行政と市民」「市民と市民」「市民と地域事業所」「市民と学校」「市民と議会」「市民と他の行政」これらを結びつけることのできる人材育成(コーディネーター)を条文化されるべきである。 |
第8条の(拠点施設)については、「向日市市民協働促進基本方針」や「第2期コラボレーション研究所の報告書」の中でうたわれている「まちづくりセンター」を想定したもので、市民協働に関する情報収集、情報発信、コーディネート、相談やアドバイス、市民等の交流及びミーティングの場などの機能を持つ、市民協働を支援する施設と考えています。 こうした機能を持つ拠点施設は、向日市の市民協働の推進を図るためには必要なハード部分ですが、当然ながら人材も含めたソフト面がより重要であると考えております。 ご意見にある「市民」「市民公益活動団体」「事業者」「市」相互の橋渡しを行う人材(コーディネーター)の育成は、第9条の(市民力の育成)の中に含んでおり、市としても市民協働を推進するための重要課題と考えております。 |
「まちづくりセンター」にこだわりが大きいが、現状の向日市を見ると、老人福祉センター2か所、各地域に公民館、コミセンが設置され、市民コミュニティを求めるに他市に比べて多すぎる感がある。 市民の協働の場は市役所内に「まちづくり課」を設けることで解決されると思う。 |
各地区の公民館、コミセン等既存施設は、社会教育や生涯学習、コミュニティの場であり、「まちづくりセンター」とは、市民協働に関する情報収集、情報発信、コーディネート、相談やアドバイス、市民等の交流及びミーティングの場などの機能を持つものであり、市民コミュニティの場ではなく、あくまで市民協働を支援する施設であると考えています。 |
公表時の(案)から、下記対照表の部分について、条文として適正な文言への修正や用語の整理等を行いました。
なお、修正後の「向日市市民協働推進条例」(案)を向日市議会平成19年第4回定例会に議案提出し、12月18日可決されました。施行は、平成20年4月1日からです。
項目 | 修正前 | 修正後 |
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前文 | わたしたちのまち向日市は、本市を中心に長岡京が造営されるなど、歴史と文化が息づく伝統あるまちとして発展してきました。また、緑豊かな西ノ岡丘陵が広がり、市民生活に安らぎを与えてくれます。わたしたちは、先人が築いたこのまちの貴重な歴史や豊かな自然を大切にしながら、「住んで良かった」と誇りに思えるまちを、次の世代に引き継いでいきたいと願っています。 世の中の大きな流れの中で、今、健康、福祉、教育、文化、安全、環境など、市民生活に関わる分野でさまざまな課題に直面しています。 このような状況のもと、本市においては、市民や市民公益活動団体等による地域に密着したまちづくりの取り組みが芽生えてきており、「地域力」や「市民力」として期待されています。 今後、市民や市民公益活動団体、事業者による多様な活動が、まちづくりの大きな役割を担い、市民や市民公益活動団体、事業者、行政がそれぞれの役割と責任を認識し、互いの力を発揮しながら、協力してまちづくりを進めていくことが求められています。 市民と行政、市民と市民が対等の立場でそれぞれの英知を集め、実践力をつなぎ合い、ずっと住み続けたいまちを創造するため、ここに「向日市市民協働推進条例」を制定します。 |
わたくしたちのまち向日市は、本市を中心に長岡京が造営されるなど、歴史と文化が息づく伝統あるまちとして発展してきました。また、緑豊かな西ノ岡丘陵が広がり、市民生活に安らぎを与えてくれます。わたくしたちは、先人が築いたこのまちの貴重な歴史や豊かな自然を大切にしながら、「住んで良かった」と誇りに思えるまちを、次の世代に引き継いでゆきたいと願っています。 世の中の大きな流れの中で、今、健康、福祉、教育、文化、安全、環境など、市民生活に関わる分野でさまざまな課題に直面しています。 このような状況のもと、本市においては、市民、市民公益活動団体及び事業者による地域に密着したまちづくりの取組が芽生えてきており、「市民力」として期待されています。 今後、市民、市民公益活動団体及び事業者による多様な活動が、まちづくりにおいて大きな役割を担い、市民、市民公益活動団体、事業者及び行政がそれぞれの役割と責任を認識し、互いの力を発揮しながら、協力してまちづくりを進めていくことが求められています。 市民、市民公益活動団体、事業者及び行政が対等の立場でそれぞれの英知を集め、実践力をつなぎ合い、ずっと住み続けたいまちを創造するため、ここに「向日市市民協働推進条例」を制定します。 |
定義 | 第2条
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第2条
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基本理念 | 第3条 市民等及び市は、豊かで活力ある地域社会の実現のため、それぞれの役割と責務を理解し、対等な立場で市民協働のまちづくりの推進に努めるものとする。 |
第3条 市民等及び市は、豊かで活力ある地域社会の実現のため、それぞれの役割及び責務を理解し、対等な立場で市民協働のまちづくりの推進に努めるものとする。 |
市民の役割 | 第4条 市民は、基本理念に基づき、まちづくりに関する理解を深め、協働する意識を持つよう努めるとともに、市民協働やまちづくりへの参加や協力に努めるものとする。 |
第4条 市民は、基本理念に基づき、まちづくりに関する理解を深め、協働する意識を持つよう努めるとともに、市民協働及びまちづくりへの参加に努めるものとする。 |
市民公益活動団体の役割 | 第5条 市民公益活動団体は、基本理念に基づき、互いの活動を理解し尊重し合いながら、市民協働やまちづくりへの積極的な参加に努めるとともに、その活動が広く市民に理解されるよう努めるものとする。 |
第5条 市民公益活動団体は、基本理念に基づき、互いの活動を理解し、尊重し合いながら、市民協働及びまちづくりへの積極的な参加に努めるとともに、その活動が広く市民に理解されるよう努めるものとする。 |
事業者の役割 | 第6条 事業者は、基本理念に基づき、地域社会の一員として市民活動がまちづくりに 果たす役割を理解し、及び市民活動に自発的に協力するよう努めるものとする。 |
第6条 事業者は、基本理念に基づき、地域社会の一員として、市民及び市民公益活動団体がまちづくりに果たす役割を理解するとともに、それぞれの活動に自発的に協力するよう努めるものとする。 |
市の責務 | 第7条 2 市は、市民等の活動や取り組みを認識し、尊重するとともに、ともに考え、取り組むことのできる職員の育成に努めるものとする。 |
第7条 2 市は、市民等の活動及び取組を認識し、尊重するとともに、ともに考え、取り組むことのできる職員の育成に努めるものとする。 |
市民力の育成 | 第9条 市は、市民協働やまちづくりに積極的に取り組む市民及び市民公益活動団体の育成に努めるものとする。 |
第9条 市は、市民協働及びまちづくりに積極的に取り組む市民及び市民公益活動団体の育成に努めるものとする。 |
情報提供 | 第10条 市は、市民等が行う市民協働の推進に関する活動を支援するため、まちづくりや市民協働に関する情報を提供するよう努めるものとする。 |
第10条 市は、市民等が行う市民協働の推進に関する活動を支援するため、まちづくり及び市民協働に関する情報を提供するよう努めるものとする。 |
市の業務への参入機会 | 第12条 市は、市民公益活動団体の活動を促進するため、専門性、地域性等の特性を活かせる分野において業務を委託する等により、市の業務への参入の機会を提供をするよう努めるものとする。 |
第12条 市は、市民公益活動団体の活動を促進するため、専門性、地域性等の特性を活かせる分野において業務を委託する等により、市の業務への参入の機会を提供するよう努めるものとする。 |