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農業:農薬の安全な使用
食品衛生法が改正され、平成18年5月から残留農薬のポジティブリスト制度が始まりました。
この制度では、すべての農薬と作物の組み合わせで残留農薬基準が設定されました。これまで残留基準が設定されていなかった農薬にも基準値が設定され、この基準値を超えた農薬などが検出された場合は、流通や販売が禁止されます。
農業者だけでなく、家庭菜園や花壇などの手入れをする方であっても、農薬取締法に基づいて登録された農薬を正しく使うことが必要です。
病害虫の防除などで農薬を使用される場合は、次のことをしっかりと守り、健康被害が生じないよう、農薬の飛散には十分注意してください。
(1)状況に応じて防除を行いましょう
- 畑をよく見回り、病害虫の早期発見に努めましょう。観察こそ防除の要です。
- 定期的な農薬散布はしないで、病害虫の発生の状況に応じた適切な防除を行いましょう。
(2)農薬使用量・回数を減らしましょう
- 病害虫に強い品種の選定、人手による害虫の捕殺、防虫網などの活用により、農薬使用の回数および量を減らしましょう。
(3)登録された農薬を使い、使用方法を守りましょう
- 農薬として使用できるのは登録農薬だけです。農薬を購入する前には、必ず農薬のラベルを見て農林水産省の登録番号が記載されているのを確認しましょう。
- 農薬のラベルに記載されている使用方法(回数、量、濃度など)および使用上の注意事項を守って使用しましょう。
(4)農薬の飛散防止に努めましょう
- 無風または風が弱いときなど近隣の住宅や農作物に影響が少ない天候の日や時間帯を選び、風向き、ノズルなどに注意し、農薬の飛散防止に最大の注意をしましょう。
(5)近隣住民の方への周知に努めましょう
- 農薬を散布するときは、事前に日時、農薬の種類など、周辺住民の方への周知に努めましょう。
(6)農薬を使用したら記帳しましょう
- 農薬を使用した年月日、場所、対象作物、対象病害虫、使った農薬の名称・使用量及び希釈倍数などを記帳しましょう。