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令和6年度当初予算編成方針
令和5年9月20日
向日市長 安 田 守
令和4年度決算は、実質収支が17億5,861万円となったものの、単年度収支は9,779万8千円で、令和3年度の9億938万円と比べて大きく減少し、実質単年度収支においても、大きく減少する結果となった。
令和3年度決算は、令和3年度限りの特別の事情で一般財源が大きく増加したことにより、一見、本市の財政状況が改善しているように見えたが、令和4年度決算ではそのような特別な事情はなく、財政力指数や経常収支比率などの財政状況を示す指標は、令和3年度に比べ、財政状況が硬直化している結果となり、政策的経費に充当できる一般財源が乏しく、弾力的な予算編成を行う余地がない状況と言える。
令和6年度の予算編成にあたっての財政見通しは、新型コロナウイルス感染症の影響が少なくなっているものの、ウクライナ情勢の長期化、原油等原材料価格等の高騰による物価高など社会経済活動や市民の皆様の暮らしへの影響が引き続き想定され、それに伴い、収入状況に影響が及ぶことが懸念される。
一方、歳出においては、障がい者福祉事業等の社会保障関連経費や、公共施設にかかる老朽化対策経費が増加していることに加え、将来のまちづくりを見据え、JR向日町駅周辺整備をはじめとした都市基盤整備も行わなければならず、さらには学校施設の改築やゼロカーボンシティ宣言に基づく事業も進めていかなくてはならない。
このように、社会経済状況が先行き不透明な状況の中にあっても、健全で持続可能な財政運営に努めなければならない。
ふるさと向日市のさらなる発展と将来にわたって市民の皆様の安心・安全・健康な暮らしを守るため、また、ゼロカーボンシティ宣言を行った市であることを認識し、今一度、職員一人ひとりが、「今何を求められているのか」、「真に必要なことは何か」をしっかりと考え、限られた財源の中で最大の効果を発揮できる予算を編成しなければならない。
こうした考えを全職員が改めて共有し、令和6年度予算編成にあたっては、次の基本方針を徹底し、財政運営の健全化に一層努めるものとする。
【基本方針】
- 第2次ふるさと向日市創生計画のさらなる推進
全ての市民の皆様が将来にわたって安心、安全、健康に暮らし続けられるよう、また、向日市が「ふるさと」であると思っていただけるよう、社会情勢等の変化を的確に捉え、真に必要な事業について予算要求すること。
特に、次の3つの柱において、事業の優先度を勘案し、十分精査の上、要求すること。
〔3つの柱〕
(1)歴史を活かし、活力と魅力あるまちづくり
(2)人と暮らしに明るくやさしいまちづくり
(3)信頼と協働で市民の声が届くまちづくり - 財政の健全化
全ての事業について見直しを行い、真に必要な事業について、確かな積算根拠を持って、予算要求すること。 - 指摘・要望事項への対応
議会や監査委員等からの指摘・要望事項、各連合自治会(区)からの要望事項については、十分に留意し、対応すること。 - 国や府等関係機関の動向
国や府の予算編成の動向については、迅速かつ徹底した情報収集に努め、確実に財源を確保すること。 - 予算編成要領
個別留意事項については「令和6年度当初予算編成事務要領」により定める。